ありがとうございます(^^)
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日々、拝見させて頂いてます。
特に、『ax+bという漸近線の求め方』は疑問が解消され、
大変参考になりました。ここで、質問なのですが...
(1)Σ k=1から2^n (1/k)≧n/2+1を証明せよ
(2)無限級数ΣK=1から∞ (1/k) は発散することを証明せよ。
(1)の不等式は(2)を証明するために出てきたものですが、
どういう発想でこの式が出てきたのか、疑問を持ちました。
「数Vの近似式がマクローリン展開の一部である」のように、
この不等号にも何かあるのではないでしょうか?
お忙しい中、読んで頂きありがとうございます。
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まず問題の式はこんな感じです(・∀・)
(1)
を証明せよ。
(2)無限級数
は発散することを証明せよ。
どういう発想なのかはきっと
Σを使わず具体的な足し算の式を眺め、
それより小さな値になる式でも
発散するような式を考えよう
という発想だと思います。
ということで説明しますね。
僕も本で読んだことがあるから
知っている方法なのですが(^^;
Σを使わずにΣ(1/k)を書くと
となります。
これをSと置いておきましょう。
ここで先ほど書いたようにこれより小さな値になる
ような式を考えます。
が成り立つので
1/3を1/4に書き換えると小さな値になる式になります。
とりあえず
このふたつを比べると下の方が
1/3が1/4になっている分小さくなります。
なので
となります。左辺が発散すればそれより大きな値である
右辺も発散するという考えで進めたいと思っているわけで
今のような書き換えを他にも次のようにやります。
上下の式でどう変ったかチェックしてください。
だいぶ分母が変わりましたよね。
分母が全部
この置き換えた式をTとしましょう。
また
これを分母に注目して次のように見ます。
もう少し続きも書くと
カッコごとに計算すると
つまり
となります。
先に進めば進むほど
1/2を作るために必要な項数は
2倍ずつ増えていきますが
今は項数が無限なので
この1/2も無限個作れるわけです。
1/2が無限個あれば∞に発散します。
においてTが発散するのでSも発散。
よって証明できた。
問題文の(1)の式は
左辺がSの部分和で右辺がTの部分和です。
今の説明みたいに1/2を作るために
ちょうどキリのいいところまでの部分和がほしい。
そうするとTにおいて
1つ目の1/2が出てくるのは第2項までの部分和
2つ目の1/2が出てくるのは1/4までなので第4項までの部分和
3つ目の1/2が出てくるのは1/8までなので第8項までの部分和
4つ目の1/2が出てくるのは1/16までなので第16項までの部分和
というように「キリのいいところ」が
だから(1)のような式が出てきたのだと思います。
以上で見解と説明は終わりです。
質問の答えになっていれば幸いです(^^)
受験勉強がんばってくださいね。