2013年07月05日

【数V】区分求積法の考え方と式の変換方法

ジュンさんから質問いただきました。
ありがとうございます。


=============================================

はじめまして、高3のジュンと申します。
どれも解説が分かりやすいので、
いつも参考にさせていただいています。

数3積分の区間求積法が、全然わからないので
教えていただけませんか?なんとか、
式の操作(∫がΣに対応しているあたり)は
覚えるという形で済ませられたのですが、
応用問題となると手も足も出ません(>_<)

=============================================
(※ここでは質問文の後半を省略させていただきました)


応用するには基本をしっかり理解することが
必要不可欠です!
なので区分求積法の基本的な考え方と
和の式を積分に変換(Σを∫に変換)する
方法を簡単に説明します。





一般項を持つ数列
値を次のような棒グラフみたいに
表すとします。

graph_1.png

いちばん左の棒は
n=1のとき、つまりの値です。

次に各棒グラフの先から
右隣の棒まで線を伸ばします。

graph_2.png

このとき横幅1の長方形が
n個できることになります。

ここでちょっとおかしなことになりますが
横軸に打っていた1、2、3、…、nという
値をすべてnで割ります。

graph_3.png

これで各長方形の幅は1から1/nに変りました。
図ではあまり変っていませんが…
ちょっと手間を惜しみました、スイマセン(^^;
これに伴って1つ目の長方形の縦の長さも
f(1)からf(1/n)に変りました。
ちなみに「おかしなこと」とは
横軸の値は第○項という自然数だったのに
それが分数になってしまったことです。
先ほどは1、2、3、…、nだったのが
1/n、2/n、3/n、…、n/nになりました。

このように長方形をたくさん並べていると
こんな曲線に沿っているように見えてきませんか?

graph_4.png

今回は長方形の左上に曲線を合わせてみました。
このグラフをy=f(x)とします。
このグラフのxは実数なので
先ほどの「おかしなこと」は解消されました。
今後の説明のために今
x軸に打たれている値の一般項を考えておきます。
並んでいるのは1/n、2/n、3/n、…、n/nなので
k番目の値はk/nであることが簡単にわかりますね。


さて、このとき長方形の面積の総合計を考えます。
各長方形の縦の長さはそれぞれのx座標を
グラフの式に代入した値です。
仮にx=k/nのときであれば
縦の長さはf(k/n)となります。
一方、横の長さはすべてが1/nです。
よって左端がx=k/nのところにある
長方形の面積は、縦×横より

 

となります。
今考えるのはすべての長方形の面積の合計なので
左端のx座標が1/nからn/nまで、
つまりkが1からnまでの分を足すことになります。
よって面積の総合計は

 

Σの中ではkだけが変数で
1/nは定数なのでΣの前に出して
すっきりさせておきます。

 

ここでnの値を∞にするとどうなるか。

@長方形の数がn個だったので
その個数が∞個になります。

Aまた各長方形の横幅は1/nなのでほぼ0になります。
ということで長方形というよりも
「縦線」状態です。

Bそして最初の長方形の左端の位置は
1/nだったのでn→∞のときこれは0に収束します。

C最後の長方形の左端の位置は
n/nだったのでn→∞のときこれは1に収束します。
まあ今回はn→∞じゃなくても元から1ですが、
n-1/nやn+1/nでも同じく1に収束します。

よって@〜Cより
幅がほぼ0の縦線みたいな長方形が
左上を曲線に合わせながら
0から1の位置に無数に並んでいる
という状態になります。

パッと見だとy軸の右隣に空白部分が
できそうですが、
その空白部分の幅もほぼ0になるので
y軸の方へ詰まってきます。
また同様に右端も最後のひとつ分だけ
0から1の区間からはみ出しそうですが
はみ出る部分の幅もほぼ0なので
最終的には0から1の区間に収まるよう
変っていくと考えられます。

つまりそれは

 

で求められる面積と一致します。

graph_5.png

したがって

 

が成り立ちます。
Σから∫に変換するには4つのポイントをチェック。


■1つ目
式が1/nでくくられていること

■2つ目
Σの中の式のすべてのkがk/nで書かれていること

■3つ目
Σのkの開始値

■4つ目
Σのkの終了値


これらをチェックしたら∫の式に変換する作業。


■1つ目
1/nは変換後は出てこなくなります

■2つ目
Σの中にあるk/nをすべてxに変えてΣを∫に変えます

■3つ目
開始値/nにおいてn→∞の極限値を求め
その値を積分の下端にします

■4つ目
終了値/nにおいてn→∞の極限値を求め
その値を積分の上端にします


これでOKです(^^)

こう考えるとΣのkが0から始まっていても1からでも
開始値/nにおいてn→∞の極限値は0なので
∫の下端はやはり0ということになります。
同様にkの終わりがnでもn-1でもn+1でも
終了値/nにおいてn→∞の極限値は1なので
∫の上端はやはり1ということになります。

しかしkが2nで終わるようであれば
終了値/nにおいてn→∞の極限値は2なので
次のようになります。

 

他にも

 

のように変換できます。

posted by ジュンジ at 11:42 | Comment(5) | TrackBack(0) | 数学V