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正領域と負領域
というのが分かりません…
何度か授業で説明を受けたのですが
いまいちよくつかめません>_<
下の問題の(2)はそれを使わないと
解けないそうなのですが…
他の解法はないのでしょうか?
以下、問題文です
宜しくお願い致しますm(_ _)m
A(3,0),B(0,3)とし,直線L:2ax+(a-2)y+b=0 とする。
(1)直線Lと直線ABが共有点をもつa,bの
条件を求めて,ab平面に図示せよ。
(2)直線Lと線分AB(両端も含む)が共有点を
もつa,bの条件を求めて,ab平面に図示せよ。
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(2)について
他の方法はないかとのことですが、
あります。
それは後で【別解】として書いておきます。
(1)についてはこちらを参照
【数U】二直線が共有点を持つための条件
それでは正領域と負領域を利用した
解法を説明していきましょう。
問題で与えられた直線Lの式に注目。
これは方程式ですが、これを二つのグラフを
連立した結果として扱います。
どんなグラフかというと
このようにおいたとき、
このzの値が正になるのが「正領域」
このzの値が負になるのが「負領域」
ということです。
x、y、zの3次元空間において
これらの式は平面を表します。
例としてa=1、b=2のとき
のグラフが赤い面です。
黄色い面がz=0のグラフです。

赤い面でz=0のときがもともとの式の直線Lを表します。
図では赤い面と黄色い面が交わっているところです。
今、その直線Lと線分ABは共有点を持っています。
この図のように赤い面が
点Aのところでは上側にあり、
点Bのところでは下側にある
ならば直線Lは線分ABと共有点を持つといえます。
逆に赤い面が
点Aのところでは下側、
点Bのところでは上側でも
直線Lは線分ABと共有点を持ちます。
またこの問題では線分ABの両端も含むので
赤い面が点Aか点Bのところで
ちょうど0の高さにあるときも
直線Lは線分ABと共有点を持つといえます。
ここで
とおくと、赤い面が点A(3,0)で上側(0以上)にあり
赤い面が点B(0,3)で下側(0以下)にあるというのは
と書けます。
これとは逆もOKなので
これらはひと言で言い換えると
「f(3,0)とf(0,3)が逆符号」
ということなので積が負になるということです。
またどちらかが0のときもOKなので、まとめると
したがって
この不等式が表す領域を
図示すればOKです。
■■■【別解】■■■■■■■■■■■■■
グラフの共有点の話なので
グラフの式同士を連立しましょう。
そしてその解が点Aと点Bの間に
あれば良いというように
条件式をつければOKです。
まずは連立。
直線ABは
なので
これを問題の式
に代入して
xの解を求めます。
その出てきた解が
点Aと点Bの間、つまり
0≦x≦3
であればよいのです。
実際に連立させると
この後、両辺をa+2で割りたいので
a≠−2のときと
a=−2のときで
場合分けが必要です。
a≠−2のときは解が
になるのでこれを0≦x≦3に当てはめて
とします。この不等式を整理するときに
すべての辺にa+2をかけるので
今度はa>−2のときとa<−2のとき
に場合分けが必要ですがそれで
aとbに関する不等式が得られ領域を図示できます。
a>-2のとき
これを整理して
a<-2のとき
これを整理して
またa=−2のときは
という式に代入すると
よってa=−2、b=12という点も
図示すべき領域に含むことになります。
(実際a=−2、b=12のとき
問題で与えられた直線は
直線ABと一致するみたいなので
線分AB上のすべての点が共有点になります。)
したがって示すべき領域は
となります。
結果的に(a,b)=(-2,12)という点は
不等式が示す領域に含まれますね。