(1)「少なくとも」とくればお馴染みの余事象。A、Bの両方がはずれる確率を1から引こう。
(2)3人で2本の当たりくじを引く事象を考える問題。(A、B、C)=(○、○、×)、(○、×、○)、(×、○、○)の3パターンなので「Aだけがはずれ」「Bだけがはずれ」「Cだけがはずれ」の3つが正解。その和事象のそれぞれの確率を足して1/2。
(3)は(2)の3パターンともが少なくともA、Bの一方があたりである(1)に含まれているので「(1)の確率」分の「(2)の確率」で3/5。
(4)今度はB、Cの少なくとも一方があたりの確率。普通ならば(1)と同様にB、Cがともにはずれる確率を1から引いて求めるだけだが、どんな事象の和事象かを考えるのが少しややこしい。0番の「Aがはずれのくじを引く」は一見BとCは無条件な感じだが、今はあたりもはずれも2本ずつしかないのでAがはずれの時点でもうはずれは1本しか残っていないので少なくともBかCのどちらかは必ずあたりを引くことになるのでこれが正解のひとつ。あとは「Bだけがはずれ」はつまり「Cはあたりを引く」ことになり、逆に「Cだけがはずれ」も「Bはあたりを引く」ことになるのでこの二つが正解。
A、Cの少なくとも一方があたりの確率もやはり余事象を利用すると求めやすい。
(5)は(3)と同様の条件付き確率。(3)と同様に考えるとすべて同じになる。
ここは誘導がややこしかったが標準。
第4問 整数の性質
(1)(2)は倍数の判定法。4の倍数は下2桁が4で割れること。
9の倍数は各位の数の合計が9で割れること。
最後の
(3)は自然数の約数に関する問題。約数の個数は基本問題だが、なぜ指数+1の積で求まるのか、その考え方の理由を知らないと2の倍数の個数や4の倍数の個数は求められなかっただろう。1188を素因数分解すると
最後の2進数に関する問題は10進数では末尾の0は10が何回掛けられているかという因数10の個数を意味するが、2進数では末尾の0は2が何回掛けられているかという因数2の個数を意味する。したがって今求めた2の倍数16個は少なくとも1個ずつは因数2を持っており、その中の8個は4の倍数でもあるのでさらにもう1つずつ持っている。なお8の倍数は素因数2が2個しかないので存在しない。したがってすべての約数の積には素因数2は16+8で24個含まれているので、2進数では末尾に24個の0が連続する。
第4問は最後が珍しい問題だったのでやや難
第5問 図形の性質
まずは図を描こう。それから考え始めると最初は方べきの定理を利用し、そこからCEを求める。そして次はメネラウスの定理を利用し、AFを求める。どちらも長さの積や長さの比(分数)で、典型的な式の形なので思いつきやすい。
(2)はいきなり∠ABCを求める問題だが、△ABCは3辺の長さが分かっているので余弦定理を使って求めよう。角度が分かれば△ABCの面積が分かるので、そこから内接円の半径も
ここは標準。
今回の数TAは全体的に易しかったと思います。個人的予想平均点は60点。
【数T】センター数TAのT(2017年)
【数A】センター数TAのA(2017年)
【数U】センター数UBのU(2017年)
【数B】センター数UBのB(2017年)