2009年09月15日

【数B】不等式の証明(数学的帰納法)

SK-2さんより質問をいただきました。
ありがとうございます。



Q.以下の不等式が成立することを示したいというものです。

{4n(x_i)^2}-4(肺_i)^2>0
(※ただし、nは自然数であり、狽ヘi=1からi=nまでの和です。)

つまり、4n{(x_1)^2+・・・+(x_n)^2}-4(x_1+・・・+x_n)^2>0を示したいのです・・・。

n=1,2,3で成立することは示せるのですが、一般に成立することが示せません。





A.以前の「最小二乗法」に関しての質問だそうで
またしても高校数学以上!Σ( ̄□ ̄)
と思いましたが、
「おそらく高校の知識で解けると思います」ということで、
がんばってみました(^^)

その前に
n=1で成立するということですが
n=1のとき
左辺
={4・1・(x_1)^2}-4(x_1)^2
=4(x_1)^2-4(x_1)^2
=0
となって「左辺>0」が成り立たなくなってしまいます。
n=1で成り立つことが言えるみたいなので


{4nΣ(x_i)^2}-4(Σx_i)^2≧0
(※ただし、nは自然数であり、Σはi=1からnまでの和)


として扱わせていただきます。




数学的帰納法で証明してみました。

4nΣ(x_i)^2-4(Σx_i)^2≧0
とりあえず両辺4で割って
nΣ(x_i)^2-(Σx_i)^2≧0
を証明します。

(@)n=1のとき
左辺
=1Σ(x_i)^2-(Σx_i)^2
(Σはi=1から1までの和)
=(x_1)^2-(x_1)^2
=0≧右辺
よって成り立つ

(A)n=kのとき
kΣ(x_i)^2-(Σx_i)^2≧0
(※ただし、kは自然数であり、Σはi=1からkまでの和)
が成り立つと仮定する

n=k+1のとき
左辺
=(k+1)Σ(x_i)^2-(Σx_i)^2
(※Σはi=1からk+1までの和)
=(k+1)[ {x_(k+1)}^2 + Σ(x_i)^2 ] - {x_(k+1) + Σx_i}^2
(※Σはi=1からkまでの和)
Σのi=k+1の項だけΣから切り離しました。


ここで見やすくするために

A=Σ(x_i)^2
B=Σx_i
C=x_(k+1)
(※Σはi=1からkまでの和)

とおきます。
n=k のときの条件式kΣ(x_i)^2-(Σx_i)^2≧0は
kA-B^2≧0
となります。

n=k+1の方の続きは置き換えると
左辺
=(k+1)(C^2+A)-(C+B)^2
=kC^2+kA+C^2+A-C^2-2BC-B^2
=kA-B^2 + kC^2-2BC + A
=kA-B^2 + k(C^2-2BC/k) + A
=kA-B^2 + k{(C-B/k)^2 - (B/k)^2} + A
=kA-B^2 + k(C-B/k)^2 - B^2/k + A
=kA-B^2 + k(C-B/k)^2 - 1/k(B^2 - kA)
=kA-B^2 + k(C-B/k)^2 + 1/k(kA - B^2)

kA-B^2≧0 と kは自然数 より

左辺≧0

よって n=k+1 のときも成り立つ。

(@)(A)より自然数nに関して
nΣ(x_i)^2-(Σx_i)^2≧0
が成り立ち
4nΣ(x_i)^2-4(Σx_i)^2≧0
も成り立つ。<証明終了>




こんな感じでどうでしょう?
posted by ジュンジ at 00:58 | Comment(2) | TrackBack(1) | 質問の返事
この記事へのコメント
SK-2です。
その件に関しては、大変お世話になりました^^;

別解として、(高校生でおそらく習うであろう?)コーシー・シュワルツの不等式を利用した証明があるので、補足としてココに書かさせていただきます。

[コーシー・シュワルツの不等式]
{(x_1)(y_1)+・・・+(x_n)(y_n)}^2≦{(x_1)^2+・・・+(x_n)^2}{(y_1)^2+・・・+(y_n)^2}


[証]
上記の[コーシーシュワルツの不等式]において、y_1=・・・=y_n=1としてやれば
{(x_1)+・・・+(x_n)}^2≦{(x_1)^2+・・・+(x_n)^2}{1+・・・+1}

つまり、(肺_i)^2≦n(x_i)^2が成立。

ゆえに
{4nΣ(x_i)^2}-4(Σx_i)^2
≧{4nΣ(x_i)^2}-4nΣ(x_i)^2=0 [終]

いろんな解き方があるというのは素晴らしいですね^^
Posted by SK-2 at 2009年09月16日 00:32
返事が遅くなってすみません。
補足ありがとうございます。

コーシー・シュワルツの不等式ってのは
高校では出てこないみたいです。
問題としては出てくるのかもしれませんが(^^;

確かにこれでも証明できますね!

でもこの不等式が常に成り立っていることを
知っていないとダメですね。
知っていなかったらこれそのものも
証明しなくちゃいけません。

これはハイレベルなツールですね。
さすが大学の数学!と思いました(^-^;
Posted by ジュンジ at 2009年09月24日 00:56
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