2011年12月04日

【数B】隣接3項間の漸化式の解き方

chelceさんから質問いただきました(^^)

Q.隣接3項間の漸化式について教えて下さい


ということで、



まず漸化式というのは数列の項同士の関係を式で表したものです。
例えば「第n項に2を足せば第n+1項になるよ」というのを式で表すと

 an+1 = an + 2

です。これは隣接する2つの項の関係式なので
隣接2項間の漸化式と呼ばれます。
隣接3項間の漸化式というのは連続する3つの項における関係を
式で表したものということになります。

よくある問題としては

 an+2 + p・an+1 + q・an = 0

のように3項の実数倍の和が0になるパターンがあげられます。
(右辺が0なので仮にan+2に係数がついていたとしても
両辺をそれで割ってしまえばan+2の係数はいつでも1にでき、
割った後のan+1、anの係数をそれぞれp、qとおきなおせば
いつでも上の式のように表せます。)

この問題は教科書にも載るような有名問題で
解法も「とりあえずこうやったら解ける」的な方法があり、
この場合はx^2+px+q=0とおき、
その解をαとβとすると
与えられた漸化式は

 an+2 - α・an+1=β(an+1 - α・an) …@
  または
 an+2 - β・an+1=α(an+1 - β・an) …A

と変形できるようになっています。
この変形については最後に理由を書いておきます。


この先はα、βの値によって解き方が分かれます。



■α、βが異なる2つの解でどちらも1ではない場合

@の方でan+1 - α・an=bnとおくと
@の式は

 bn+1 = βbn

となりこれは等比数列を表すようになります。
ここまでくれば後はここまでに習ったはずの漸化式の復習です。
a1とa2は問題で与えられるので

 bn = an+1 - α・an

より、b1を求めれば、一般項bnを求めることができます。
Aの方の式でもcn = an+1 - β・anと置いて同様に考えると
cnを求めることができます。

ここで
bn = an+1 - α・an
cn = an+1 - β・an
でbn、cnがわかっているのでanを求めるには
この二つを連立してan+1を消去すればanが求まります。



■α、βが異なる解で、どちらかが1の場合
便宜上αの方を1とすると、この場合は
 an+2 - an+1=β(an+1 - an)
という式1つだけでanまで求まります。
先ほどと同様に
bn = an+1 - an
として一般項bnを求めるところまでは同じです。
その後、

 bn = an+1 - an

となるので、これは数列{an}の階差数列の一般項がbn
という意味なのでan=a1+Σbk <k=1〜n-1>
とすればanが求まります。


■α、βが同じ解(重解)の場合
β=αなので立てられる式は1種類しかなく

 an+2 - α・an+1=α(an+1 - α・an)

のみです。
これも今までと同様に

 bn = an+1 - α・an

と置いて、まずbnを求めます。
これを求めるとbn = b1・α^(n-1)
となり、

 an+1 - α・an = b1・α^(n-1)

のようになります。
これは

 an+1 = p・an + q^n

タイプの漸化式なので
両辺をq^(n+1)かp^(n+1)で割ることで
求められるようになります。






さて、

 an+2 + p・an+1 + q・an = 0

という式をいきなり

 x^2+px+q=0

とおくというのはなぜなのか、疑問に思って当然だと思います。
そこでこの漸化式がなぜ解けたのかを考えてみましょう。

先ほど3つの例をあげました。
α、βの値に限らず、どれもその後はbnへの置き換えをして、
等比数列の形を作るようになっています。

この等比数列の形を作ることを目的としてみましょう。
今、an+2、an+1、anの3項以外に項はないので

 これらを2つに分け、その1つに何かを掛けたら他方になり、
 しかもその2つは添え字が1つずつずれているだけで、
 それ以外は同形でないといけない

(「添え字」とはaの後ろについている小さな数字のことで「第何項」かを表すもの)
ということを考えると

 an+2 - an+1 = ○(an+1 - an)

みたいな形が想像できますが、そんなうまく
an+2とan+1の係数が揃ったり、an+1とanの係数が揃ったりしないのが普通なので
どちらかに係数を付けておきましょう。
どちらにつけてもかまいませんがとりあえず今回は後ろの項に係数をつけて

 an+2 - ●an+1 = ○(an+1 - ●an) …B

という形を作ることを目標とします。
の式を展開して左辺に移項して同類項をまとめると

 an+2 - (○+●)an+1 + ○●an = 0

となります。これを元の漸化式

 an+2 + p・an+1 + q・an = 0

と係数比較すると

 -(○+●)=p
 ○●=q

上の式を整理すると

 ○+●=-p
 ○●=q

ここで○と●に関して
連立方程式で解いてもいいのですが、
ちょっと考えてみるとうまい考え方があります。
足して-p、掛けてq
というのはまるっきり二次方程式の解と係数の関係
に当てはまるので
○と●は

 x^2 + px + q = 0

の解ということになります。
つまり
 an+2 + p・an+1 + q・an = 0…B

 an+2 - ●an+1 = ○(an+1 - ●an)
のように変形するとき、○と●は
 x^2 + px + q = 0…C
の解であるということになります。
BとCを比較するとan+2がx^2に
an+1がxに、anが1に変わっているようにも見えます。

なので
 an+2 + p・an+1 + q・an = 0
という式を
 x^2 + px + q = 0
として考えてもOKということなんですね。


この考え方がわかれば
 an+2 + p・an+1 + q・an = r
のように右辺が0ではないものも解けるようになります。
難しいのであんまり出題されないでしょうけど(^^;

このタイプの解き方はこちら
    ↓↓↓
【数B】隣接3項間の漸化式(定数項あり)の解き方
posted by ジュンジ at 03:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | 数学B
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