2012年04月21日

【数B】隣接3項間の漸化式(定数項あり)の解き方

隣接3項間の漸化式というとほとんどが

 

のように隣接する3項の実数倍の和が0になる
という漸化式が多く、
これは普通の教科書にも出てきます。
このブログでも以前書きました。
フィボナッチ数列もこれに当てはまります。

■関連記事
【数B】隣接3項間の漸化式の解き方
【数B】フィボナッチ数列



しかしその和が0ではない漸化式もあります。
今回は和が定数rになる漸化式を考えてみましょう。







 タイプの解き方 ■

例題にそって説明していきます。

=========================================
例題

  
  
  を満たす数列の一般項 を求めよ。

=========================================

まずこの漸化式にある項を係数を省略して書き上げると
 第n+2項の
 第n+1項の
 第n項の
 定数項
の4種類です。
漸化式を上手く解く方法としてよくやるのは

 等比数列の形を作るように式変形する

ことです。
等比数列の形にすれば結果的には
右辺のnが左辺ではn+1になるようになります。
つまり左辺では右辺よりnの値が
1だけ大きくなっている状態になります。

なので先ほど書き上げた4種類の項のうち
第n+2項、第n+1項、第n項の3種類の項も
そうなるように

左辺には
第n+2項、第n+1項

右辺には
第n+1項、第n項

のように分け、対応するそれぞれの係数は
両辺で同じになる必要があります。
定数項が(0で)存在しない場合はこれで

 

と置けます。
左辺の の係数とそれに対応する右辺の の係数はどちらも1
左辺の の係数とそれに対応する右辺の の係数はどちらもα
となっていますよね?
そして  を  とおけば
 となり、公比がβの等比数列になります。
今は勝手に の係数を1にしたように見えますが
もし に係数が付いたとしても
両辺をそれで割れば の係数は必ず1にできます。





しかし今回は定数項が存在しているので

左辺には
第n+2項、第n+1項、定数項

右辺には
第n+1項、第n項、定数項

というように分けなくてはいけません。
よって今回は両辺の先頭以外の2項に
係数をα、βと付け、
公比にあたる右辺の係数をγとし、

 

と置きましょう。
置いたらこれを満たすα、β、γを求めます。

そのためにまずは展開して問題の

と同じ形に整理して係数比較を行います。

展開します。

 

よって問題の式を係数比較すると



 (1)より
 これを(2)に代入

 

 よって(1)(3)より
 γ=−3 のとき、α=−1、β=−1
 γ=1 のとき、α=3、β×0=4となりβは解なしなので不適。

 したがってα=−1、β=−1、γ=−3より
  は

  

 と変形できる。


ここまで来たらあとは漸化式の問題としては
よくあるパターンです。


 ここで

  

 と置くと(4)は

  

 と書き換えられる。
  で より

  

 よって は初項−1、公比−3の等比数列なので
 一般項

  
  

 (5)より

  

 階差数列を考えて、n≧2のとき

 

 n=1のとき、この式で第1項を求めると

 

 よってn=1のときも成り立つ。

 したがって

 


これで
 
タイプへのアプローチがわかったと思います。
これを利用すると
  
タイプにも対応できそうですね。
posted by ジュンジ at 02:31 | Comment(6) | TrackBack(0) | 数学B
この記事へのコメント
ちょうど、今この問題(数列)を考えていたところでした。
an+2 + p・an+1 + q・an = r
のタイプの解法を他ではみかけませんでした。

Posted by 岡 at 2012年04月21日 22:02
岡さん、コメントありがとうございます。
この解説で解けましたでしょうか?
Posted by ジュンジ at 2012年04月21日 22:31
正確にいうと、r=0の問題を考えていたのですが、
こっちがより発展してたので、この解法をみたのです。
ありがとうございます。


書かれている内容は理解できましたが、
α=β、特にα=β=1の時について考えてしまいました。

a(n+2)-2a(n+1)+a(n)=1
Posted by 岡 at 2012年04月22日 21:35
an+2 − 2・an+1 + an=1 だと
この記事の説明で使ったαとβに関して
α=β=1にはならずに
α=−1、β解なし、γ=1
となり、等比数列に帰着することはできないようです。


記事を書いてる時も
「たぶんすべてがこんなに上手くいかないんだろうなぁ」
とはちょっと思っていましたが(^-^;


しかしこの場合はγ=1なので
an+2 − an+1 =an+1 − an + 1
とでき、an+1 − an=bn と置けば
bn+1=bn + 1
というように等差数列に帰着できます。
bnが求まったらan+1 − anから階差数列を利用すれば
anが求まります。


α、γは連立すると2次方程式になるので
複素数の範囲で考えれば必ず解を持ちます。
βはγ≠1のとき必ず解を持ちます。
なので(複雑になることを覚悟すれば)
αとγを連立して解いた時に
γ≠1のときは等比数列に帰着でき、
γ=1のときは等差数列に帰着できるので
たいていの場合は解けると思います。



αではなく−αと置く方が
定数項がない場合の特性方程式のように
きれいにまとまりそうですね。
Posted by ジュンジ at 2012年04月23日 03:31
手間取らせてすみませんでした。

γ+pγ+qγ=rとなるγがある場合は、
Bn=An-γと置いて、
r=0のタイプに帰着させる手もありますね。
Posted by 岡 at 2012年04月24日 12:02
手間だなんて、とんでもないです。
おかげでさらに深く考えることができましたので(^^)

たしかにその置き換えで
an+2 + p・an+1 + q・an = 0
に帰着できますね。
いろんな解き方があって面白いですね!
Posted by ジュンジ at 2012年04月25日 01:54
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