2015年01月19日

【数A】センター数TAのA(2015年)

新課程では数Aは3単元から2単元以上を学習すればよい
ということで第4問〜第6問から2問選択する形式になった。

第4問
例年通りだと確率の問題だが、
今年は確率までも行かずに場合の数止まりの問題。
一列に並んだ5枚の正方形の板を同じ色が
隣り合うことなく3色か2色で塗る問題。
これは端から順番に何通りの塗り方があるか
で考えるとわかりやすい。
最初は何でもいいので3通り、
次は直前の色以外の2通り、
次も同様に2通りとなっていくので
3・2・2・2・2=48通り。
左右対称になるということは左半分が決まれば
右半分は自動的に決まっていることになるので
3つ目までを考えて3・2・2=12通り。
青と緑の2色は2・1・1・1・1=2通り。
赤が3枚は両端と真ん中が赤と決まるので
1・2・1・2・1=4通りである。
(5)は赤がどこに来るのかで場合分けをして
これらと同様に考えると良い。
(6)はすべての場合から赤が0枚、1枚、3枚
になる場合を引くと早い。
ここは標準。

第5問
新課程で新たに加わった整数の性質問題。
最初は素因数分解するだけのサービス問題。
(2)はよくある問題で√の中の各素因数の指数が
偶数になるようなmを求める問題。
(3)は1次不定方程式。
これくらいならユークリッドの互除法を利用しなくても
解を一組見つけられただろう。
(4)は(3)の時のmを求める問題であることに気づければ
特に苦労はしなかっただろう。
ここは標準。

第6問
平面図形の問題。
まずは図を描くことから始めるが
ちょっと円が問題の通りにならないなんて人もいたと思う。
図が描ければ最初の問題は方べきの定理を利用。
BEが求まった時に点BがCEの中点になっていることに
気づけたかがポイント。
次の重心に関する問題では重心が中線の交点である
という知識が問われた。
その次のDP/EPを求める問題では
△CDEと直線ABに関してメネラウスの定理を使えばよい。
あとは三角形の相似に対して割と丁寧な誘導がしてあったので
ここまで来られたら最後まで解けただろう。
ここは標準。


今回は内容も問題数も変わったことで
過去問による対策は出来なかったと思いますが
全体的な難易度は標準的であったように思います。
自分で解いた感覚で言うと
平均は60点前後くらいかと予想します。


【修正】
問4の(6)の解法を補集合を利用したものに変更しました。(2015.3.3)


【数T】センター数TAのT(2015年)
【数A】センター数TAのA(2015年)
【数U】センター数UBのU(2015年)
【数B】センター数UBのB(2015年)
posted by ジュンジ at 03:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | 数学A

【数T】センター数TAのT(2015年)

受験生の皆さん、センター試験お疲れさまでした。
今回は脱ゆとりの新課程になって初めてのセンターで
数TAは大きく変わりましたね。

ということでまずは数Tの範囲から出題された
第1問、第2問、第3問からいきたいと思います。

第1問
最初から今までの形式が崩れ
二次関数の問題でした。
ただ、内容的には難しい問題はなく
最初は頂点を求めるために平方完成。
平行移動後のグラフの頂点を(1+p、3+q)とする。
2≦x≦4における最大値・最小値を求めるための
場合分けを軸1+pによって行う。
よくあるパターンではあるが
不等号の種類も選択しなければならないので
普段きちんと細かいところまで考えていない人は
間違えたかもしれない。
また意外とグラフの向きを間違えることも多そうである。
最後は解が-2<x<3となる二次不等式。
この解を逆にたどって
(x+2)(x-3)<0
として左辺の式をf(x)と比較するように
の係数をそろえるために
両辺に−1をかけるとよい。
あとは展開して比較しても頂点の座標で比較しても良い。
ここはやや易。

第2問
[1]は論理の問題。
1問目は与えられた命題の対偶を答える基本問題。
2問目は素数を扱う問題で倍数のように
一括して文字式で表すことはできないが
考える範囲が30以下の自然数に限られているので
当てはまるものを実際に探すと良いだろう。
一部否定が入ってることに注意が必要。
p1かつp2を満たすのは3、5、11、17、29の5つなので
これに1足した数が5の倍数ではなくなおかつ6の倍数に
なっているものを探し、そうではないのが反例である。
[2]は三角比の問題。
前年までは平面図形との融合問題だったが
分離されたために難問が作りにくくなっている。
前半は余弦定理と正弦定理の基本問題。
sin120°の値を答える問題はサービス問題である。
そこまでは簡単だが最後の△APCの外接円の半径に関する問題は
難しかったかもしれない。
まずは点Dをきちんと描けたのかということも重要である。
そして点Pを線分BD上で動かすイメージをすると
△APCのうちACは固定である。
そこで外接円の半径Rを含む正弦定理を使って
2R=AC/sin∠APC を考えると
sin∠APCが最大の時、Rは最小
sin∠APCが最小の時、Rは最大
となるので0°〜180°の範囲で考えると
90°のときRは最小となり、この時ACが直径になるので7/2。
∠APCが最も小さくなるのは点PがBかDにある時だが
AD=3√3、AB=3よりDにある時の方が小さくなる。
よって△ADCに対して正弦定理を使えばRの最大値を求められる。
ここは標準。

第3問
データの分析のみで構成されている大問であった。
[1]に関しては四分位数がヒストグラム中のどこにあるのか
を問う問題。(1)と(2)はヒストグラムや箱ひげ図の
読み方がわかっていれば難しくはなかったはず。
(3)はどの選択肢も「必要条件でも十分条件でもない」
ということになるが、絶対に間違っているものを選ぶ。
ここでも四分位数や最小値・最大値に注目する。
逆に生徒個々のデータはわからないので全員が
どう変化したのかは調べられない。
[2]は相関係数を答える問題で
散布図を見れば明らかに正の相関があるが
選択肢を見ると割と近い値が並んでいるので
与えられた標準偏差と共分散から計算しよう。
ということで最後は相関係数の公式を問う問題であった。
ここは標準。



【数T】センター数TAのT(2015年)
【数A】センター数TAのA(2015年)
【数U】センター数UBのU(2015年)
【数B】センター数UBのB(2015年)
posted by ジュンジ at 02:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | 数学T

2015年01月09日

【数T】データの平均値、分散、標準偏差、共分散、相関係数

新課程になってから初のセンター試験を迎えます。
せっかくなので新たに加わった単元「データの分析」
に触れておきたいと思います。

計算で求める代表的な値の求め方は次の通りです。

平均:「データ」の合計をデータ数で割った値
偏差:「データ」−「平均値」
分散:「偏差」の2乗の平均
標準偏差:√「分散」
xとyの共分散:「xの偏差×yの偏差」の平均
xとyの相関係数:「xとyの共分散」/(「xの標準偏差」×「yの標準偏差」)

ここですべてのデータにaを加えた場合、
先ほど紹介した値がどのように変わるのかを
紹介したいと思います。

すべてのデータを+aすると、
平均も+aになります。
データも平均も+aなのでその差である偏差は不変。
偏差が不変なのでそれを使って算出する分散、標準偏差も不変。
2変数xとyがあって、すべてのxを+a、すべてのyを+b倍しても
それぞれの偏差は不変なので共分散も不変です。
したがって相関係数も不変となります。

すべてのデータをa倍すると、
平均もa倍になります。
データも平均もa倍なのでその差である偏差もa倍。
分散は偏差の2乗の平均なので分散は倍になります。
標準偏差は倍された分散の平方根なのでa倍になります。
また2変数xとyがあるとき、xのすべてのデータをa倍、yのすべてのデータをb倍すると
共分散はxの偏差とyの偏差の積の平均で、それぞれの偏差はa倍とb倍になっているので
共分散はab倍になります。
したがって相関係数を計算するとき、
分母の標準偏差がそれぞれa倍とb倍になっているので分母は合わせてab倍で、
分子の共分散もab倍なので相関係数は不変となります。


まとめ

データを+aすると
・平均値:+a
・分散:変わらない
・標準偏差:変わらない
・相関係数:変わらない

データをa倍すると
・平均値:a倍
・分散:
・標準偏差:a倍
・相関係数:変わらない
posted by ジュンジ at 11:40 | Comment(0) | TrackBack(0) | 数学T

2014年09月13日

【数V】複素数平面と軌跡

やっくんさんから頂いた質問の問題です。

問題
3つの複素数の表す
複素数平面の点をそれぞれとする。
0でない複素数zに対し、によってwを定める。
z、wが表す複素数平面上の点をそれぞれとする。
(1)点Pが線分AB上を動くとき、点Qの描く曲線を複素数平面上に図示せよ。
(2)点Pが△ABCの3辺上を動くとき、点Qの描く曲線を複素数平面上に図示せよ。

3点A,B,Cは、直線で結ぶと正三角形になりますが
単位円周上にあって円を3等分している点でもありますね。

(1)
点Qの軌跡を求めるということなので、
点Qをグラフに使う文字でおくわけです。
通常のxy平面であればQ(x,y)とおきますが
複素数平面なので点Qを複素数wでおかれています。
で、この複素数wを実部a・虚部bに分けたおき方をするのか
絶対値rと偏角θを使う極形式でおくのか。
今、

 

という設定で1÷複素数の計算をするので極形式の方が楽です。
なので線分AB上にある点Pを極形式で

 

とおきます。
このときz≠0よりr>0、
また点A、点Bを極座標(r、θ)で表すと
なので
という範囲を持ちます。
これでwを求めると

 

これでwについて

 

となったわけですが、wの偏角がどの範囲で動くのかは想像がついても
w絶対値の方は点Pが点Aから点Bに移動する間に一定の割合では
変化しないので想像しにくく、点Qがどう動くかはわかりません。
やはりrとθの2変数だとわかりにくいので変数を1つにしましょう。
そこでrとθの関係式を考えていきます。

線分ABと実軸との交点をDとします。
点Pを線分AB上に適当に打ちます。
どこに打ってもPまでの距離をr、偏角をθとしているので
OP=r、∠POD=θは常に言えます。

comp2.jpg

ここで△OPDに注目すると

 

これを先ほどのwの式に代入して整理します。



第1項、第2項の部分を極形式で表すと



より

 

で、最後の+1がなければwは
原点が中心で半径1の円のからの部分を表します。
これに+1をするというのは実軸方向に1だけ平行移動するということなので
中心は複素数でいうと1+0iが表す点に移動します。
xy平面だと見て直交座標でいえば(1、0)
原点からの距離と偏角で表す極座標だと(1、0)
複素数平面上の点を表す複素数でいうと1
が表す点が中心で半径1の円のからの部分
が求める点Qの軌跡になります。

comp1.jpg
図の赤の実線部分が点Qの軌跡。

wによって点線の線分AB上の点が
この赤の実線に移されたことになります。




(2)
●点Pが線分AC上にあるとき
原点から線分ACに垂線OEを引くと
△OCEは30°、60°、90°の直角三角形だから
点Eの偏角はで、
である。

線分AC上の適当なところに点Pを打つ。
この点Pを表す複素数zについて|z|=r、arg z=θとすると
z≠0よりr>0、である。

comp3.jpg

上の図のような位置に点Pを打つと
である。
ここで△OPEに注目すると

 

上の図のように点Pが線分AE上にあるときは

 

で、点Pが線分EC上にあるときは

 

となり、偏角は正負が逆転するが

 

が成り立ち同じ式になるので場合分けは必要ない。
ということでいよいよwを求めていこう。



ここで積和の公式

 

 

を使うと



偏角の範囲を考える。

 

よって原点が中心で半径1の円のからの範囲のものを
x軸方向に、y軸方向にだけ平行移動したもの。
下の図の青の実線部分です。

comp4.jpg

wによって青の点線で描かれた線分AC上の点を
青の実線の曲線上に移動したことになります。



●点Pが線分BC上にあるとき
この点Pを表す複素数zについて|z|=r、arg z=θとすると
z≠0よりr>0、である。

 

したがってwは



偏角の範囲を考える。

 

よって原点が中心で半径1の円のからの範囲のものを
x軸方向に、y軸方向にだけ平行移動したもの。
下の図の緑の実線部分です。

comp5.jpg

wによって緑の点線で描かれた線分AC上の点を
緑の実線の曲線上に移動したことになります。



(1)の答えも合わせると
点Pが△ABCの3辺上を動くとき、点Qの描く曲線は
下の図の赤・青・緑の実線部分。

comp6.jpg




2014.9.19
数式と図を修正しました。
posted by ジュンジ at 15:28 | Comment(1) | TrackBack(0) | 数学V

2014年09月11日

【数U】グラフの通過領域

ゆーさんより質問いただきました
グラフの通過領域の問題です。

 
 mが実数全体を動くときの存在する範囲を求めよ。


問題文の解釈としてはmがある値のときの
のグラフ、つまり
中心が、半径の円が
通るところを集めたらどんな範囲になるか。
ということです。

適当にmを決めて、円をいくつか描いていくと
なんとなくこうなりそうだ
ということはわかりますが、
はっきりとこの範囲だというには
いささか説得力が足りませんし
mはすべての実数なのだから
無限個の円を描き切ることは無理です(^^;


そこで考え方を変えてみましょう。
mを決めて図形を確認するのではなく
逆にxy平面上の点を決めて、
それが等式の解になりうるかどうかを確認するのです。
xとyを決めてもmが等式に残ってしまいますが
そのmを調整して等式が成り立つことがあれば
その点(x,y)はグラフの通過点である
ということになります。
グラフや領域は方程式の解を集めたものですからね(^^)

ただこの方法でもxy平面上の点は無限個あるので
全ての点について等式が成り立つmがあるかどうかを
調べることはできませんが、
その辺はうまくできるようになっている
ものだろうと思って話を進めていきます(笑)


まずはやはり具体例で考えていきましょう。

例1 点(1,0)は円の通過領域かどうか。
これを考えるにはまずの式にx=1、y=0を代入します。

 x=1、y=0のとき

 

今のxとyの値で、この等式が成り立つかどうかは
この等式を成り立たせるmが存在するかどうか。
実際にこのmの二次方程式を解いてみましょう。

 

よってx=1、y=0のときはmがこの値のときに等式が成り立つ。
言い方を少し変えると
x=1、y=0のとき等式を成り立たせる実数mは存在するので
(1,0)はこの方程式の解となりうる。
つまりは点(1,0)はグラフの通過点である。

もう1つやってみましょう。

例1 点(1,2)は円の通過領域かどうか。

 x=1、y=2のとき

 

よってこのmの方程式の実数解はないことになります。
したがってx=1、y=2のとき等式を成り立たせる実数mは存在しないので
(1,2)はこの方程式の解となることはない。
つまりは点(1,2)はグラフの通過点ではない。

このようにx、yを指定して
等式を満たすmがあるかどうかで
その点が通過点かどうかを判断できます。
ここで大事なのはmがいくらでもかまわず
とにかく指定されたx、yに対して
等式が成り立つことがあればいいということです。
つまり先ほど作ったmの二次方程式でmを求める必要はなく
mが実数解を持てばよいというだけのことなので
判別式Dを考えて、
D≧0であれば指定された(x、y)は
通過点であると言えます。

そしてx、yの値の指定はなにも最初にする必要はなく
判別式にしてからでも構いません。
そこで最初にx、yを指定せずに
先にをmの二次方程式として見て、
判別式を立ててみましょう。

まずはをmについて降べきの順に整理。

 

これをmについての二次方程式として見て
その判別式Dを式にする。



ここでx、yを指定して、このDが0以上であれば
その点(x、y)は通過点であるということですが、
ここでもx、yを指定せず、このDが0以上になるという
条件を与えて、それを満たすx、yの関係式を作ります。



ここまで整理したら判断は簡単ですね。
x、yを掛けて1以上の点なら通過点です。

この不等式を満たすx、yが
通過点の集合でそれはもともと求めたかった
の存在する範囲
の領域を表す不等式に他ならないのです。
ということでこの不等式の左辺をyのみにして
グラフを描けば領域も図示できますが
両辺をxで割る計算が必要なので
xが正、0、負の場合に分けないといけません。

x>0のとき

 

よってx>0ではグラフの下側が通過点。


x=0のとき

 

よってx=0では全てのyが通過点。


x<0のとき

 

よってx<0ではグラフの上側が通過点。


あとは図示してもらえばいいのですが、
簡単に言っておくと
双曲線に挟まれたところ(境界線を含む)が
の存在範囲です(^^)
posted by ジュンジ at 01:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | 数学U